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コラム

中国にも「喪男・喪女」が存在する?

はじめに

日本で喪男・喪女というと、モテない男/女の意味です。

社会の価値観の変化があり、またネガティブな意味合いを忌避されて、今では殆ど使われるところを見なくなりました。しかし、日本ではネットスラングとして、かつては掲示板などで頻繁に利用されていました。

さて、モテない男(女)というのは万国共通で通じるのか、英語圏でもUnpopular man(人気の無い男)というミームがあったりします。

そして中国にも「喪文化」なるものがあります。

前述のように、日本では単にモテない、イケてない、独り身の、というような意味にとどまっています。しかし、中国の「喪」は「社会的敗北者」を意味する言葉になっています。

中国にも「喪男・喪女」が存在する?

中国は国が青天井に経済成長しています。しかしすでに1990年には若者と大人、地方と都市の絶対的な格差が表面化しており「ガラスの天井」と揶揄されています。

成長が青天井だけど、社会的下層にとっては見えない壁がある。ということです。

日本でも若者は高齢者と同じ賃金を得て年金を得ることはできませんし、格差があると言われがちです。しかしそれ以上に中国の若者は「格差社会への失望」「諦め感」がまん延しています。

中国は日本よりも過激な競争社会で、そもそも身分や出身地によって大きくスタート地点も異なります。

中国の中でもいわゆる勝ち組の出身であるはずの都市民の若者ですら、「諦め感」が広まっています。

「躺平(タンピン)」という言葉はそのような最中に生まれたミームで、寝そべりという意味ですが、若者を中心に「競争に絶対打ち勝てないから努力しても無駄。無理のない範囲で頑張って寝そべって生きよう」という意味が込められています。

成長社会の反動

上海や北京のような都市で平均的なマンションだと家賃は日本円で安くても5万円や6万円してしまい、日本の東京とそこまで大きな差はありません。

一方で有名大卒でも大卒初任給平均は11万5000円の中国。都市に住んで企業に勤めても、家賃が収入の過半数を占める状況になる者も少なくありません。

そのような過度な競争社会を望まず、競争から外れて生きようというのが躺平です。

しかしこのような生き方をする者も、全体から考えると勝ち組と言える立場にあり、10億人近くの人民は10万円以下の月収で、地域によっては1~2万円程度の平均月収の地域もあります。

強力なリーダーシップで経済を持たせている中国。日本より遥かに厚みのある経済力の階層がある国は、今後どのようになっていくのか。日本企業や越境ECを行う立場の人にとっても、無視できない社会的な流れです。

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