電子マネーをどこで使い、何を買う?使用頻度や使い方を調査
100人アンケート
※本記事は2019年以前に書かれたものです。また、掲載内容は作成当時の情報に基づいています。
さて、今年ももう2ヶ月と残りわずかとなってきました。月日が過ぎるのは本当に早いものです。
社会人になったと同時に東京に来て7か月が経とうとしていますが、まだまだ方言は直りません。
どのように電子マネーを活用している?
前回は世代別利用率及び理由についてでした。
今回は
- 「電子マネーをどこで使う?」
- 「電子マネーで何を買う?」
- 「使用頻度はどれくらい?」
についての調査報告です。
以前の投稿で「電子マネーを利用する理由」を考察しました。
既に幅広い世代に利用されている印象の電子マネーは、その結果まだまだ伸びしろがあることが分かりました。
そこで今回はさらに広い範囲の現状分析として、
電子マネーは「どこで・何を・どれくらいの頻度」で利用されているのか?を調査して考察しました。
ちなみに私は毎日通勤時に利用する以外は、自宅付近の小さなスーパーで食品などを購入する際に週3回程度利用しています。
皆さんはどこで何を買うときにどの頻度で電子マネーを利用しますか?
電子マネーをどこで使うか
■調査地域:全国 ■調査対象:年齢性別不問 ■調査方法:当社よりリサーチ会社へ依頼、インターネット調査 ■調査期間:2015/9/15~9/16 ■有効回答数:153 ■回答形式:5択方式 ※複数回答可
オフラインが圧倒的多数派!
当社へ電子マネー導入のお問い合わせもオンラインゲームが中心だったので、電子マネーはそもそもオンライン取引の為に生まれたものだとすら思っており、驚きの結果でした。そんな今や少数派と言える方のコメントには
- オンラインゲームでよく利用する(埼玉県/女性/34歳/無職)
- オンラインゲームで、どうしても欲しいものがあるとき(広島県/女性/41歳/パート)
というものがありました。
電子マネーをオンラインゲームで使っている方は、5年以上前(大手国産SNSがゲームをウリにしていた頃)から、ずっと利用しているユーザーだと考えられます。しかし、今や「オンラインのライトゲーム市場」はすっかりスマートフォンアプリに移り変わり、電子マネーはおろかクレジット課金も必要とせず、AppleやGoogleが全て課金を代行しています。
当社に電子マネー新規導入の問い合わせがほとんどなくなってしまったのも、スマートフォンアプリの勢いによるものだと思います。私たち決済代行業者にとって寂しい限りです。
もうひとつ注目したいのが、僅差ではありますがスーパーやドラッグストアの利用率が自動販売機を上回っているという点です。自動販売機の方が設置数が多く、手軽に購入できる単価の安い商品が多いのですが、スーパーやドラッグストアでの利用の方が支持されていました。ポイントが重要視されている証拠といえるかもしれません。
回答者の意見のなかには
- イオンでwaonをよく使う。チャージすると「ワオン」と鳴くので可愛いし、土日は更にポイントが付く為お得になる(埼玉県/女性/44歳/パート)
私は交通系ICカードに頼りっぱなしですが、イオンや一部のコンビニで流通系が強く支持されているようです。
「ワオン」って結構大きな音で最初聞いたときはびっくりしたものです。
電子マネーで何を買うか
■調査地域:全国 ■調査対象:年齢性別不問 ■調査方法:当社よりリサーチ会社へ依頼、インターネット調査 ■調査期間:2015/9/15~9/16 ■有効回答数:100 ■回答形式:6択方式
このグラフと手前のものを見比べる際には、ひとつ注意点があります。「電子マネーをどこで使うか」のネット通販/オンラインサービスの割合が13%なのに対して、こちらのグラフはオンラインコンテンツとゲーム内課金が合わせて19%になっています。ここで食い違いが発生しますが、「どこで使うか」の質問には複数回答可にしてあるため、矛盾が起きていることをあらかじめご了承頂きたいです。
また最近では、電子書籍などオンラインコンテンツが発展している中、未だに本や雑誌などが支持されているのには正直驚きました。ここでもオフラインが人気を博しているようです。
日用品等もネットで買う傾向がみられ、重い荷物を持ち運ぶことなく家に商品が届くのが人気の理由となっています。
電子マネーの使用頻度はどれくらいか
■調査地域:全国 ■調査対象:年齢性別不問 ■調査方法:当社よりリサーチ会社へ依頼、インターネット調査 ■調査期間:2015/9/15~9/16 ■有効回答数:100 ■回答形式:3択方式
半数近くがほぼ毎日利用している!
通勤通学に交通系ICカードを利用する人、毎日コンビニを利用する人などの約半数が生活圏内で便利に利用できるとあって、「ほぼ毎日」との回答が47%と半数近くを占めました。なかには
- 複数の電子マネーを使い分けているので特に意識したことはない(東京都/男性/35歳/自営業)
- 現金は買い物では使わない(岡山県/男性/33歳/パート)
といったヘビーユーザーもおられ、電子マネーへの高い感心が伺われました。
一方で、53%が週一以下と答え「電子マネーだとつい使いすぎたり、そもそもチャージするのが面倒だったり」という現金主義なコメントが目立ちました。
まとめ:小銭も使わない時代がもう来ている!?
最近、ゲームセンターのプリントシール機やクレーンゲームでも電子マネーが使えるのをこの目で見ました。もう小銭を用意しなくていい、両替をせずに済む、このような「当たり前」が覆される時代になってきています。
お気づきでしょうか?これは、前回の「電子マネーを利用する理由」にあてはまっています。
小銭を持ち歩く煩わしさを解消してくれる電子マネー。まだまだ普及しているところは限られていますが、これから導入するお店は確実に増えていくことでしょう。
電子マネーの世代別利用率と利用状況またその理由
電子マネーの需要はどこに行った?
皆さんは普段電子マネーを利用しますでしょうか?
チャージをすればお財布代わりになる電子マネー。タッチするだけで支払いが完了し、最近はどこのお店でも支払方法の一つとして見かけるようになりました。
私も毎日通勤時にPASMOを利用していますが、それ以外にも1000円以内の買い物でしたら小銭を出すのが面倒なので、「ピッ」と端末機にかざすことが多いです。
実は、当社も以前はオンラインゲームを中心に導入のご注文をよくいただいていたのですが、最近では「ゲーム」がテレビやPCからスマートフォンアプリに移行したため、Webサイト導入希望が少なくなる状態になりました。
疑問に思ったのが、電子マネー流通が上昇し続けている中で、利用者は一体どこで何に電子マネーを使うのか?という点です。
そこで
- 「電子マネーの世代別利用率」
- 「電子マネーを使う理由」
- 「電子マネーを使わない理由」
について、調査結果を元に考察しました。
電子マネーはいつ、どこから広まった?
電子マネーが登場したのは1999年頃で、インターネット回線の普及は企業が中心でした。一般家庭ではまだまだ、ガラケー(いわゆるフィーチャーフォン)によるインターネット(i-mode、EZweb、J-スカイ)のサービスがようやく開始した頃になります。私はその頃小1で、インターネットやケータイとは全く無縁でした。でも特技のダンスはその頃からずっと続けています!
その後3年ほどで一般家庭へのインターネットと、インターネットができるケータイが普及してきました。その影響から消費活動の場が増え、電子マネーは急速に普及します。なかでも、Bitcash、Webmoney、Edyあたりは早くから目にしました。(と、M2層の國藤オジサンが教えてくれました)
それから約15年が経ちますが、電子マネーの普及と利用はどれ程になっているのでしょうか?
今回は消費活動の中心である、20~50歳の中間でもありマーケティング業界でよく言われる35歳で区切った男女(F1,M1,F2,M2)で調査しました。
【F1層/M1層】電子マネーを使ったことがありますか?
■調査地域:全国 ■調査対象:20~35歳男女別 ■調査方法:ネット ■調査期間:2015/9/15~9/16 ■有効回答数:100 ■回答形式:YN選択方式
既婚・未婚のステータスも取っていたのですが、特に未婚男性に支持されていることがわかりました。理由としてはコンビニやネットショッピングの利用に積極的である事が推測できます。
【F2層/M2層】電子マネーを使ったことがありますか?
■調査地域:全国 ■調査対象:35~50歳男女別 ■調査方法:ネット ■調査期間:2015/9/15~9/16 ■有効回答数:100 ■回答形式:YN選択方式
意外にも性別問わず35歳以下(F1/M1)を上回る結果でした!理由を読み解くと、男性の支持理由はそう変わらず、女性(F2)は「ポイントを集めたい」という主婦層からの支持が強いようでした。
この結果から、男性は「便利さ」を重視し、女性は「お得さ」を重視する傾向が感じられました。男女で価値観が異なる点が、大変興味深かったです。
>また今回は、電子マネーを一度でも使ったことがあれば「ある」と回答できる為、比較的利用者多めの結果になりました。頻度やチャージ額については次回以降発表いたします。
>電子マネーの形態は、ICカードやID型といったように様々あります。特におサイフケータイは「手荷物を減らせる」という利点があり、主に1000円に収まるコンビニ店での買い物には、財布すら持って行かないという方も、既にいらっしゃるのではないでしょうか。
電子マネーを使う理由は?
さて、利用者が多いことが分かったところで、その理由を見ていきましょう。
■調査地域:全国 ■調査対象:年齢性別不問 ■調査方法:ネット ■調査期間:2015/9/15~9/16 ■有効回答数:100 ■回答形式:6択方式 ※分類時重複を認める
やはり電子マネーの魅力と言えばポイントです。節約家の方々にとっては欠かせないサービスでしょう。一部ではポイントの二重取りが可能なようです。その手法は、クレジットカードでチャージする事でマイレージなどのポイントが貯まり、電子マネーの利用でもポイント還元がある、というものです。
次いで多かったのが、支払時における手間が省けるという理由です。電子マネーは約1秒で支払が完了します。サインや暗証番号も不要なのでとてもスムーズに支払ができ、レジで後ろに並んでいるお客様を気にすることもありません。忙しいサラリーマンに多い理由ではないでしょうか。
また、回転率が良くなるのはショップ側にも利点となるので、電子マネー決済ができるように加盟店様はあらかじめ設定しておくことがよいでしょう。
ちょっとブレイクタイム
そんな中、目に留まる回答もいただきました。
- 「今を生きているなら一度はトライするべき」(東京都/女性/50歳/自由業)
…ポジティブシンキング!
まさに「五郎丸」選手のようです。…トライだけに(笑)
今あるものを当たり前と思わず、一つ一つ価値あるものとして捉えることが大事ですね。私も何事にもトライしていこうと思います!
電子マネーを使わない理由は?
さて、これだけのメリットがあるにも関わらず、利用しない人の理由は何なのでしょうか。
■調査地域:全国 ■調査対象:年齢性別不問 ■調査方法:ネット ■調査期間:2015/9/15~9/16 ■有効回答数:100 ■回答形式:6択方式 ※分類時重複を認める
必要に利便性を感じていない人が多いようですね。電子マネーがなくても、不自由なく生活できるのも確かです。
しかし、以下回答のように
- 「使うまでは躊躇していたが、一度使ったらその便利さと簡単さにひかれた」(神奈川県/女性/45歳/専業主婦)
きっかけさえあれば利便性を理解するはずです。また、
- 「交通系電子マネーを使っていて、チャージ前に残った端数が嫌なのでコンビニで飲み物など買うことがある」(神奈川県/男性/20歳/学生)
- 「よく行くお店でのみ使っていて、電子マネーの支払いで割引されたり、普段の買い物でポイントがつくのでお得になる」(兵庫県/女性/36歳/専業主婦)
といった意見もあり、nanaco・waonなどの流通系、suica・PASMOなどの交通系ともまだまだ発行枚数、利用額ともに伸びる見通しが立ちそうです。
発行元の方もお店の経営の方も、引き続き注目する価値があると言えるでしょう。これを機に、利用者に合わせた電子マネーの導入をお考えになってみては?
まとめ:まだまだ「伸びしろ」がある!
伸びしろです。
最近では自動販売機で購入できるほど、全国に電子マネーは普及しています。また、少額決済分野などでも電子決済を用いるケースが増えてきました。とはいえクレジットカードほどの普及ではないですが、一人が複数枚の電子マネーを持っているケースも多いことからクレジット決済に代わる電子マネーの時代が来る日も近いかもしれません。
あなたがよく使う電子マネーはどれ?系統別の人気や特徴も紹介
これまで電子マネーの調査と考察をしてきましたが、次第に貯金欲が高まってしまい、毎日お財布の中の小銭を全て貯金箱に入れるというシンプルな貯金を始めてみました。それに加え電子マネーでポイントをうまく利用し、節約家を目指して日々努力しようと思います。口だけにならないように。
さて前回は電子マネーの使用場所や頻度についてでした。ほぼ毎日利用する人が多く、どこにでもあるコンビニでの利用が多いと分かり、電子マネーは着々と私たちの生活の一部になってきているようです。
そんな少額決済の中心であるコンビニが軸となった電子マネーですが、最終回となる今回のテーマは、
- 「電子マネーの系統とその特徴」
- 「よく使う系統は?」
についてまとめます。
普及しているのは大きく分けて4系統
電子マネーの銘柄と言えば、私が知る限りでも10以上は存在します。では、それらを系統別に分けてみましょう。よく見る「交通系」と「流通系」の他にも、いくつか系統がありますので簡単に紹介したいと思います。
1:交通系とは?
鉄道などの交通会社が発行しているのが「交通系」電子マネーです。交通機関の運賃支払いや定期券として利用できるため、多くの方が常に持っています。
首都圏ではsuicaやPASMOが知られていますが、九州在住だった私はJR九州のSUGOCAや西日本鉄道のnimocaを利用していました。現在はPASMOの利用が多いです。
2:流通系とは?
「流通系」は大手スーパーやコンビニチェーンが発行しており、nanacoやWAONが有名で、割引やポイント還元されることが強みです。
提携店での買い物時に提示するだけでポイントが獲得でき、そのポイントを電子マネーに変換できます。変換した電子マネーを利用した際に、またポイントが還元されるという好循環も可能です。
3:携帯キャリア系とは?
iDやEZ Felicaのようにいわゆるおさいふケータイとして使うことができる電子マネーのことを指します。キャンペーンを積極的に行っていたり、ポイント還元率が高いことや特典が豪華なのも強みでしょう。
4:匿名プリペイド系とは?
オンラインコンテンツ購入時に個人情報入力を省略するために生まれたのが「匿名プリペイド系」電子マネーです。
代表的なものにはウェブマネーやbitcashがあります。ソーシャルゲームや携帯コンテンツ利用の支払いで多く使われてきました。
なお、楽天Edyは「携帯キャリア系」「匿名プリペイド系」両面の性質を兼ね備えています。また、初期からある歴史的銘柄で、当社でも長く取り扱っているため今回別枠扱いとしました。
どの系統が人気?
特徴をとらえたところで、どの系統が人気なのか調査しました。
流通系が僅差で1位に
アンケート回答者は主婦の方やパートの方がやや多く、次のような意見が目立ちました。
※今回のアンケートは、対象指定をしておりません。
- 「スーパーでの買い物が一番多いので、ポイントが付く流通系が便利」(京都府/女性/36歳/専業主婦)
- 「公共交通機関は普段利用しないので近所のスーパーで使うことが多い」(熊本県/女性/26歳/専業主婦)
毎日スーパーで買い物をする方にとっては、特にポイントに敏感な傾向はありそうです。
ポイント還元率はどれくらい?
ポイントの還元率は、nanacoやPontaでは実質1%、WAONでは0.5%といったところでした。特に大手スーパーやコンビニはポイント事業に力を入れており、提携店や加盟店(最近は自販機やタクシー、コインロッカーでも使えます!)はどんどん増え、キャンペーンも盛んに行わているようです。
特定日にはボーナスポイントが加算されたりと、ビッグデータの取得や再来店の促進に、既に活躍しているのでしょうね。
流通系・最近のトピックス
スーパー・コンビニ業界は、大手同士で熾烈な争いが起きていて、電子マネーやポイント関連のニュースも盛んに発表されています。私が連載中だったここ1週間でも、立て続けに大きなニュースが飛び込んできましたので紹介します。
ローソンから「おさいふPonta」登場!
ご存知の方がほとんどとは思いますが、この10月末にはローソンからJCBのブランドプリペイドカード機能付きPontaカード「おさいふPonta」が発表されました。
これまでもポイント事業として力を入れられていたPontaカードですが、これにより全国JCB加盟店でも利用できるようになりました。しかも今なら店頭で従来のPontaポイントを「おさいふPonta」に無料で移す事もできます。(※2016年3月1日から有料化)
偶然にもアンケート上でこんな意見をいただきました。
- 「ポンタは今の所チャージ出来ないので少し不便さがあるが nanaco等は割と便利で利用している。」(福岡県/男性/50歳/会社員)
いいタイミングでの朗報です。ぜひPontaも使ってみてください。
攻め続けるローソン!
更に11月10日には、イオンの電子マネー「WAON」を12月からローソン店頭で使えるようにするという発表もありました。「WAON」は既にファミリーマートやミニストップでも使えていたので、セブン-イレブン以外の主要コンビニ店で使えるようになりました。
また、会計時に「おさいふPonta」を提示して「WAON」で支払えば、両方のポイントが付く。いわゆる「ポイントの二重取り」も可能とあって、ポイント好きの方からは大変注目されているようです。
店舗数や売上でコンビニ業界トップを走るセブン-イレブンも、nanacoの新展開を考えているかもしれません。ポイントやサービスで競争が激しくなる分には、消費者としては嬉しい限りですね!
「私もしかして、損してるかも…?」
これだけ流通系のポイントが他と比べてお得だと言われたら、もう使うしかありません。
使わないで損をしている人…それは、私です。
PASMOばかり使っていた私は、WAON付きクレジットカードを持っていたのに、全く使っておりませんでした!しかも自宅のすぐ近くにはセブン-イレブンがあってnanacoも持っているのに、同じく利用しておらず。
「自分の生活圏にあるお店に合わせて、最もお得なポイントが貯まるよう努力しなくては!」と、せっかく貯金が趣味になり始めたのですから…。